この記事は、2014年3月12日に作成されたものです。
プラン内容は日々変更していくものなので、ご注意ください(できる限り更新していきたいとは思っています。間違いがあればご指摘ください)。料金は、現在増税前なので、税別価格を表示するように心がけてつくりましたが、中には税込価格での表示もあるので、ご注意ください。
比較の前提条件
以下2つを条件として比較しています。① 1,000円以下(税別)の定額プランであること
② LTEが使えること
比較のポイント
以下の点を比較しています。ⓐ SMSオプションの有無
ⓑ LTE(高速通信)を使いきった後の制限時通信速度(下り)
ⓒ 高速通信できる量
ⓓ 切替スイッチの有無
ⓔ 公衆無線LANの使用の可否
用語
キャリア: docomo、au、SoftBankプロバイダー: 通信事業者のことで、簡単にいえば、MVNOの中のキャリア的存在、といったところでしょうか。。。
1 BIC SIM(IIJmio):月額972円(税込) 初期手数料3,150円
「比較とかいいから早く一番お得なところ教えろ」、というのが大多数の意見だと思います。
ですから、とにかく一番最初に、一番オススメのプロバイダを紹介します。
それが「BIC SIM」です!(ビックカメラの店頭かオンラインショップで購入する「IIJmio」のSIM)
ただし、これはぼく個人の、個人的意見なので、過大に信用しないでください。笑
使用目的・使用態様によっては、他のプロバイダの方がお得な場合もありえます。
とりあえず、このプロバイダーのサービス内容を紹介した後、他のプロバイダーと比較していきたいと思います。
ⓐ SMSオプションの有無
SMSオプションがあるか否かのポイントは、LTE対応Androidを使用する場合はあまり問題とならないかもしれません。
しかし、docomo版iPhone5S・5Cを使用する場合、なぜかSMS機能が使えるMVNOのSIMでなければ、LTE回線を利用することができないので注意です。
また、仮にAndroidであっても、機種によっては「セルスタンバイ」といって、バッテリーを異常消費してしまうこともありえますので、いずれにしても、できる限りこのSMSオプションは付けた方がいいと思います。
SMSオプションを付ければ、LINEアカウント登録時の「番号認証」をすることもできます。
(ただし、BIC SIMに限らず、MVNOは原則的に「年齢確認」をすることができないので注意です。)
IIJmioの場合、月額151円ほどでSMSオプションを付けられます。
ⓑ LTE(高速通信)を使いきった後の制限時通信速度
LTEを使いきってしまった後の速度がなぜ重要になるかというと、キャリアの場合と異なり、MVNOはどのプロバイダーであっても、LTEを使える容量が少ないからです。
通信速度の単位には、「Mbps」と「Kbps」とがあって、これは「1秒間にどれだけのデータを送受信できるか」のスピードです(上り:送信、下り:受信)。
速さは「Mbps」>「Kbps」で、その関係性は、「リットル」と「ミリリットル」の関係に似ていると思っています(あくまでもぼくの個人的イメージです。笑)。
Mbps: 「1秒間に何リットルの水を容器に注げるのか」
Kbps: 「1秒間に何ミリリットルの水を容器に注げるのか」
BIC SIM(IIJmio)は、高速通信時最大150Mbpsなのに対し、制限時速度は、最大200Kbpsであり、これはどの業者も標準的な数字にしつつあります。
ちなみに、キャリアの7GB制限がかかった状態の速度は最大128Kbpsなので、これにくらべると「かなり速い」ということができると思います。
※ どのプロバイダーにも共通で言えることですが、上記の速度は「最大」速度であり、常にその速度が出るわけではありません。
ⓒ 高速通信できる量
キャリアはLTEを7GB分使用することができますが、MVNOはどのプロバイダーもその10分の1以下の場合が多いです。
そこがMVNOが格安である最大の理由であると思います。
現在(2014年3月12日現在)において、BIC SIM(IIJmio)は毎月500MB分(7GBの14分の1)のLTE回線を使った高速通信が可能です。
しかし、2014年4月1日より、この容量が倍に増量し、毎月1GB分(7GBの7分の1)のLTEが使用できるようになります。
これは1,000円以下の定額プランの中では、業界トップの数字です。
これは1,000円以下の定額プランの中では、業界トップの数字です。
また、BIC SIMには、「直近3日間で366MB以上の通信を行うと速度制限がかかる」という制限がありますが、これはクーポンオフ時(最大200kbpsの速度)での通信時における制限です。
他のプロバイダの多くは、LTEの使用量が「直近3日で〇MB過ぎたら速度制限」といった制限をかけているので、この点もllJmioの強みといえるかと思います。
他のプロバイダの多くは、LTEの使用量が「直近3日で〇MB過ぎたら速度制限」といった制限をかけているので、この点もllJmioの強みといえるかと思います。
(ちなみに、キャリアは「LTEは直近3日間で1GB分しか使えない」という制限をかけているのが一般的です。)
さらに、「ひと月に使いきらなかったLTEは翌月まで繰り越しできる」のは、他のプロバイダーにはない魅力です。
なお、1GBで足りない場合は、324円で100MBずつLTEの容量を追加することができます。
ⓓ 切替スイッチの有無
MVNOはキャリアと比べてLTEを使える量が少ないので、「いざというときのために、LTEを貯金しておけるかかどうか」が結構重要視するユーザーが多いと思います。
キャリアと契約している場合、端末自体にある「LTEの切替スイッチ」をオフにすれば、ひと月に使えるLTEを貯金することができます。
たとえば、7GB分のうちの1GBを使った段階でスイッチをオフにすれば、「あと6GB分はいつ使うか」自由に選択できます。
しかし、MVNOの場合、端末のLTEスイッチをオフにしたとしても、他に何もしなければ、3G回線上でLTE分の容量を消費してしまいます(もしかしたら、機種によってはそんなことないかもしれないですが、iPhoneではこのような結果になっています)。
つまり、端末のLTEスイッチを切っても、ただちに制限時速度(200Kbps)になるわけではなく、3G回線上で高速通信分の容量を使って、制限時速度(200Kbps)以上のスピードでデータ通信が行われてしまう、ということです。
しかし、IIJmioの場合、完全に高速通信(LTE)を使うことを「オフ」にできる「切替スイッチ」を用意
しています。
この機能を用意しているプロバイダーは少ないです。
この状態での通信速度は、制限時速度の200Kbpsとなりますが、「普段は200Kbpsの通信速度で我慢して使用し、いざというときにLTEを残しておく」というような使い方ができるようになります。
- ⓔ 公衆無線LANの使用の可否
キャリアは公衆無線LANサービスを提供していますが、BIC SIMもそのようなサービスを提供しています。
ただ、ここで最も注意しなければならないのは、「ビックカメラの店頭かオンラインショップでSIMを購入する必要がある」、ということです。
使用するのはIIJmioのSIMなのですが、「イオン」や「IIJmioの公式ホームページ」から購入すると無料の公衆無線LANサービスはできません。
ビックカメラから購入すれば、「Wi2 300」という公衆無線LANサービスを利用することができます。
空港、駅、マクドナルド、丸ビル等、日本全国の無線LANスポットで利用できます。
この公衆無線LANサービスは、BIC SIMと契約しなくても、月額380円で誰でも利用できますが、BIC SIMでは、月額無料で利用することができます。
2 BIGLOBE LTE・3G:月額933円(税別) 初期手数料3150円
BIGLOBEは、BIC SIM(IIJmio)と同様、ⓐSMSオプションもつけられるし、ⓒ高速通信も1GB分できて、ⓔ公衆無線LANサービス(Wi2 300)を利用できる、という魅力があります。
しかし、ⓑ「制限時速度が128Kbps」とけっこう遅いので、これはけっこうキツイかもです。。。
また、ⓓ切替スイッチもないので、「完全にLTEを貯金しておく」、ということができません。使いきらなかったLTE容量を翌月に繰り越すこともできません。
ただ、既にBIGLOBE接続サービスを利用している場合、月額733円(税別)という安価で利用することができるので、BIGLOBE接続サービスを利用している方にとってはコスパ抜群の魅力的なプランなのではないでしょうか。
3 OCN モバイルONE:月額980円(税込) 初期手数料3,150円
OCNは他のプロバイダーとちょっと毛色が異なり、「毎日LTEが使える」という点が最大の魅力ではないでしょうか(ⓒ)。
BIC SIMや他のプロバイダーの多くは、あらかじめ付与さえる容量のLTEを使いきったら通信速度制限がかかる、というシステムですが、「OCNは絶対に毎日LTEが使える」というサービスです。
ただし、「1日30MB分のLTE(高速通信)しか使用できない」という制限があります。
そのほか、ⓓ切替スイッチもなく、ⓔ公衆無線LANサービスも利用できずできません。
もっとも、ⓐSMSオプションがつけられる点と、ⓑ制限時速度が200KbpsなのはIIJmioと同じです。
(追記)2014年5月6日
現在は毎日50MB分LTEが使えるプランになっていると思います。。。
4 楽天ブロードバンド:月額945円・875円 初期手数料4,200円
楽天は、3月12日現在、ⓐSMSオプションをつけることができなません。iPhone5C・5Sユーザーとしてはこの点がネックです。
しかし、SMSオプションが追加できないのは楽天ぐらいですから、そのうちSMSオプションを追加することができるようになると思います。
ただし、SMS機能なしのSIMを購入したあと、後でSMS機能がついたSIMに変更することはけっこう費用がかかると予想されるので、契約のタイミングは慎重に考えることを推奨いたします。。。
BIC SIMと比べて魅力的なポイントは、ⓑ制限時速度が256Kbpsと業界最速な点です(エントリープラスプラン月額945円)(エントリープラン月額875円は制限時速度100Kbpsなのは業界最遅なので注意)。
ただしその反面、LTEの最大速度が112.5Mbpsと、BICSIMの150Mbpsと比べて遅いです。
ⓒLTEが使える容量はBIC SIMの半分の500MBです。プランによってLTE追加オプションがあったりなかったりもわかりづらいです(エントリープラスプラン月額945円は追加不可)。
使いきらなかったLTEの翌月への繰り越しはできません。
ⓓ切替スイッチもなく、ⓔ公衆無線LANサービスの利用もできません。
また初期手数料が他とくらべて1,000円ほど高いです。
(追記)2014年5月6日
現在は制限時速度が300kbpsに速度アップしています。これは業界トップかと思われます。
LTEが使える容量も、500MBから1GBに増量されました。
ただし、高速通信時の最大速度は変わっていません。
また、現在はSMS機能が利用できるようになっています。
ただし、「SMSなし」から「SMSあり」にしたい場合(またその逆も然り)、一度解約してもう一度新しく契約しなおす必要があるので初期費用役4,000円がかかってしまうので、最初の契約締結の段階で、SMSをつけるかどうか、慎重判断する必要があります。
5 BB.excite モバイルLTE:月額850円(税別) 初期手数料3,500円
BB.exciteは、サービスの内容がかなりBIC SIMに似ています。
ⓐSMSオプションもつけられるし、ⓑ制限時速度は200Kbpsでⓓスイッチ切替可能です。
しかし、LTE容量はⓒ500MBで、ⓔ 公衆無線LANサービスも利用不可です。
ただ、その分、月額費用がBIC SIMより月額100円安いので、ⓒⓔが気にならない人なら、お得と言うことができます。
使いきらなかったLTEは翌月に繰り越しできます。
もっとも、BB.excite最大の魅力は、SIM3枚で月額1,100円(税別)の業界最安プランです。
「LTEが全然使えなくても良いし、公衆無線LANも使えなくてもいいから、SIMが3枚使いたい」という方は、確実にBB.exciteがお得すぎます。。。
6 DTI:月額467円(税別) 初期手数料3,150円
DTIは月額1,000円以下の定額プランで業界最安値である点が最大の魅力です。
ただし、LTEを使用するには、ⓒ250円で100MBのLTE容量を追加する必要があります(500MBは1,250円)。 ⓓ切替スイッチが用意されているので、この貴重なLTEは貯金しておくことができます。
ⓑLTEを追加しない限り150Kbpsで少しだけ遅く、ⓔ公衆無線LANサービスは利用できません。
しかし、150KbpsでもLINE、メールなどは全然使用できるので、150Kbpsでの通信で満足できるユーザーにとっては、確実にDTIがお得です。
(追記)2014年5月6日
2014年4月21日より、最大速度が150kbpsから250kbpsにあがりました。これはIIJmioより数字上は速いことになります。
LINEのビデオ通話が問題なく使用できました(時間・場所によって異なるおそれあり)。
ただし、公表値ではありませんが、速度制限が「1日50MB」以上の通信を行うとかけられてしまうようなので、制限は厳しめです。
仮に制限がかかったとしても、メールやLINEはできるので、「メール等を中心に使うユーザー向け」と言えると思います。
7 b-mobile
すいません、b-mobileについてはややこしくてあまりよくわかっていません。笑
b-mobileはIIJmioやOCNに対抗して、これらよりもお得なプランを打ち立てていましたが、IIJmioが4月1日からプラン内容を改定することに伴い、IIJmioには劣るプランになっていると思います。
ただ、OCNに対抗したプランは、毎日40MB分LTEが使えるプランなので、OCNの毎日30MBと比べて、お得なのだと思います。
b-mobile最大の魅力は、音声通話(電話)ができるプランが用意されていることだと思います。ただし、これは1,000円以上のプランになります。
8 U-mobile:月額680円~1980円
最後に、U-mobileですが、これは厳密にいうと「月額1,000円以下の定額プラン」ではないので注意です。
U-mobileはひと月に使用したLTEの容量が1GB以下であれば月額約700円で業界最安値で超絶魅力的です。たった700円で1GB分もLTEが使えるからです。
しかし、仮に1GBを超えると、月額約2,000円でLTEをあと2GB(合計3GB)使えます。いわゆる「ダブル定額」というやつです。このダブル定額はLTE3GB分を月額2,000円で使用でき、1GB分以下なら月額700円、というプランです。
ただし、いずれにしても、ⓑ「下り最大112.5Mbps/制限時128Kbps」なので、IIJmioの「150Mbps/200Kbps」より遅いです。
ⓓ切替スイッチもないので、ダブル定額プランの場合、「やばいもうすぐ1GB使いきっちゃう!」となった場合に、セーブしきれず結局2,000円になってしまう、という事態が生じうるので、格安運用にはけっこう気を使いそうです。。。
ⓔ公衆無線LANサービスの提供はありません。
なお、U-mobileには月額1,680円(税別)でLTE3GB分使えるプランがあます。LTEの容量追加を行う必要なく、最初からLTEが3GB分も使えるプランを用意しているのはU-mobileのみで(SIM1枚のプラン)、しかもこの値段は業界最安値で、かなり魅力的だと思います。
ただし、さきほども紹介したとおり、速度の点はIIJmioに劣ります。
BIC SIMは最初から3GB使えるプランは月額1,642円(税込)なので、
「安さとLTE容量を優先するか」、「速度、公衆無線LANサービス、繰り越し可能な点を優先するか」、
ここは好みが分かれる難しいところだと思います。
このサイトを参考にiPad mini retina に入れるsimを検討しています。iPadにはsmsの機能がないsimでも正常に使用できるのでしょうかでしょうか?
返信削除コメントありがとうございます。
削除ぼくはiPadでMVNOのSIMを使ったことがないので、断言はできませんが、SMS機能がなくても、3G回線での使用は正常にできると思います。SMS機能がなければLTEをつかめないのはiPhoneと同じだと思います。。。間違っていたらごめんなさい。
ただし、iPad mini retinaでMVNOを使用する場合、そのiPad mini retinaは、SIMフリー版である必要があると思います。
SoftBank版やau版のiPad mini retinaでは、SIMロックを解除することができないので、SIMフリーでなければdocomoのMVNOSIMは使用できません。ご注意ください。
以下のページをご参照ください。
http://techlog.iij.ad.jp/contents/iijmio-ios
また、本記事作成時は3月でしたが、その後プラン内容の改定があった事業者もあるので、現在は記載内容と異なる部分があります。ご注意ください。あとで追記して訂正しておきます。